清掃関連事業4

dechidon2005-08-05

駅社員がちょっとした清掃を手がけている事例もある。
実際にほうきとちりとりを持った駅員を東急や小田急では見かけることがある。ホームにむき出しのままのほうきとちりとりのある駅は多い。これらは、ホーム担当の社員が気付いたときに掃除をするための道具だろう。定期的に非番の社員が日常清掃できないような駅舎の裏やホーム屋根付近を清掃しているところを見たこともある。乗務員が車内やホームのごみを拾っていることも多い。
堤義明がかつてとある本の中で「駅社員にペンキ塗りをさせる」という話を書いていたのを読んだことがある(手元に本がないのでうろ覚え)。ペンキ代を考えると、駅員が塗る方が高いそうだが(塗料は流通経費が高く、塗装業者の買う値段と市中で個人が買う場合の価格差が大きい)、駅員が塗ることで愛着がわき、日常的にきれいになるとの論理だった。今もやっているかどうかは定かではないが、そういう発想もあるのかと驚いた。
阪急レールウェイサービスでは、委託駅でコインロッカーから駐輪場の管理まで行っている。日常清掃も駅社員の仕事となっているようだ。
日本の会社のよさは、明確な業務の線引きではなく、相互に重なり合う業務組織にある。「責任が明確でなくなる」などとマイナス面を強調されることも多いが、私はあいまいな線引きが最終的に顧客サービスに結びつくはずだと思っている。顧客接点にいる社員がトータルでサービス全般に責任を持つことが重要だ。




付記:ちょっと思っている疑問
なぜか、羽田空港第一ターミナル側の京急のトイレには洋式便器はない(男性用)。海外からのお客さまも多いと思うが、設計のときにそこまで考えていなかったのだろう。