工場への引き込み線

dechidon2005-11-10

日立セメントの工場には、JR常磐線からの引込み線があった。
かつては、工場といえばこの手の引き込み線が多くあったが、トラックによる輸送にどんどん侵食され、減っているのが現実だろう。しかし、近年の環境に対する関心の高まりを考えると、JR貨物としても、かつての引き込み線を復活させ、貨物輸送を促進する手を取るのではないだろうか。
コンテナ輸送と比較して、運ぶものによっては、専用車両が必要になることもある。往路は良いが復路は空で運ばねばならない。そういう無駄はある。しかし、それを乗り越えても、価値はあると思う。
福島県の別の化学品工場そばの駅には、錆びた線路があった。駅からその工場まで2キロ弱。工場は線路際にある。かつては、ここにも引き込み線があり、鉄道で製品が出荷されていたに違いない。
解決すべき課題はたくさんあると思う。特定地域間を結ぶ大量輸送ならば、ダイヤを引けばそれですむが、途中で切り離し、積み替えるなどということをしていると、手間がかかる。それゆえにトラック輸送になったはず。それらの非効率を乗り越えるだけの理由を作り出さねばならない。