鉄道会社のエリアマネジャー1

私は、最終的に沿線価値を向上させるために、「地域マネジャー制度」のようなものを鉄道会社に置くことが沿線価値向上のポイントとなる手と考えています。
沿線でもエリアごとの戦略を立てる交通企業は多くなってきました。これまでのように沿線一律で施策を打つことは少なくなってきたと思われます。
しかし私は、もっと細かな、地域密着のコンセプトのもとに、施策を実行していくべきだと考えます。
例えば、鉄道の駅ならば数駅単位(できれば一駅)、地域であれば人口二万人以下(できれば一中学校区程度)に一人、その地域に密着し、人脈・ネットワークを持ち、マネジャーとして地域を管轄する社員を配置するのです。その場合は、五年、できれば十年は異動させてはいけません。そこに住み、愛着を持って地域に貢献できる人を育てなければなりません。
「トータルに、コンセプトに基づいて正しく物事を判断できる」人が必要なのです。
メーカーでは、「製品マネジャー」や「エリアマネジャー」といった形で、製品やエリア単位で責任者を置くことがあります。これと同じ発想です。

滋賀県には「地域プロデューサー」を育成する外郭団体があります。地域に密着し地域の問題を解決するボランティアです。これと同じような発想が沿線価値向上にも必要なのではないでしょうか。企業だからこそできるものもあるはずです。