ストアードフェアカード

dechidon2004-12-24

初めてストアードフェアカードが導入されたのは、JR東日本の「イオカード」。1991年3月のことです。それから10年を超え、今ではICカード方のストアードフェアカードに変わりつつあります。

現在のICカードは、事前に入金を済ませた分だけ使えるプリペイド方式と(SuicaICOCA)、後払い方式(PiTaPa)に分かれます。どちらの方式が良いか?には種々議論もあり、まだまだ結論は出せない状況であると思います。
いえるとすると、プリペイド方式のほうが生活者にとって、参入障壁が低い=入りやすく、ポストペイ方式のほうが最初に使うときの障壁が高いということでしょうか。ポストペイ方式は実質的にクレジットカードであり。銀行口座や個人情報の登録が必要になります。
しかし、ポストペイ方式は、その利用回数によって割引が適用されたり(一定期間に一定区間を乗車した回数が11回を超えると、回数券を買ったとみなして請求される)しますので、結果として多く利用するほど料金が安くなるというメリットもあります。
当面、関西の動向を見ていると、プリペイド方式が参加容易性により、やや優勢と感じられます。JR東日本が、匿名で参加できる形から、定期機能を追加し、クレジット機能を追加するというように、徐々に参加障壁の高いシステムにしていったのは、かなりうまいマーケティングであったと思います。

その他、磁気式のストアードフェアカードには、「スルッとKANSAI」や「パスネット」、「Jスルーカード」などがありますが、裏面の磁気記録の記載に差があります。

  • スルッとKANSAI」=「利用月日、時間、乗車駅、降車駅、残高」
  • パスネット」他=「月日、乗車駅、割引、降車駅、残高」

利用者の視点で見ると、この表記にあまり差はないように思えます。しかし、「スルッとKANSAI」の時間を表示意識は、いつ、どこにいたのかの記録になります。
パスネットは、入場から4時間を越えると、そのまま改札を抜けることができない仕組みです。また、地下鉄の乗り換え時に一度改札を抜けてから再度入場する場合、30分以上経過すると、乗り継ぎ対象とならないことになっています。このように、時間を区切っていながら、カードに時間が乗らないのは、やや不便ではないでしょうか。
システム的な問題があるのではないかと思いますが、時期としては記録しているはずです。見えないのでは利用者に意味がないのではないでしょうか。

高松琴平電鉄がICカードの試験を始めました。
JR東日本、西日本のように相互利用を目指しているかどうかはわかりませんが、地域産業の連携強化、地域通貨化などいろんな意味で期待できるものと思います。これまでの他地域での反省を踏まえ、早い段階での普及、利便性の向上促進ができれば、地方民鉄の再生事の方法として、ICカードも活用促進が進むかもしれません。