広島電鉄に乗ってみました3

組織構造から見た広電

2003年に観光部門を中国新聞との合弁会社にしたようです。その広告を兼ねたラッピング車両もありました。

決算報告を読むと、全部門ともに黒字を確保していますが、連結で売り上げ480億円、14億5千万円の利益になっています。約5%の利益になります。
本体はカンパニー制になっており、

  • バスカンパニー
  • 電車カンパニー
  • 不動産カンパニー
  • MSカンパニー(管理部門)

となっています。
http://www.hiroden.co.jp/dentetu/report/200409_renketsu.pdf
カンパニー制度を敷く会社の一般的な弱点は、横連携が弱くなること。それぞれの事業での採算性を確保する意識が高くなり、専門特化できるという強みを持つ反面、部分最適に陥り、全体最適の思考が弱くなることです。広電では、その弱みをカバーするために、経営政策と企画開発のグループを別に持っているようです。
さて、実態はどうでしょうか?
広電ストア(マダムジョイ)で一度に3,000円(税込)以上買い物をすると 「広電共通乗車券150円券・1枚」がもらえるそうです。(http://www.madamjoy.jp/info/jyoshaken.html
開発された宅地には、広電バスが通っています。
・・・・これらレベルのことは、これまでの当たり前。乗車券の発行などは、地方のショッピングセンターなどでも行われていることです。
沿線・地域価値向上を目指す姿がまだ見えません。
東京急行電鉄は、沿線消費の10%を確保したいそうです。(日経ビジネス 2005年3月7日号)
価値を創造するのは、最終的に最前線の社員です。何をどのように変えて沿線価値創造に向かうのか、
次回、訪問できれば、最前線の社員にその辺りの質問を投げかけてみたいと思います。