岡山電気軌道4

dechidon2005-04-13

KURO
MOMOと並ぶ岡山電気軌道の看板電車は、「KURO」。
残念ながら、私が訪問した日はイベント用に貸しきり状態で乗れませんでした。
単に「レトロで懐かしい」というだけではなく、非常に外観に風格があります。広告を取り、それに彩られるのではなく、質でカバーする意気込みが評価できると思います。他にはなかなかない事例でしょう。
イベント用に使われると言うことは、車内にも広告などはないものと思います。
高松でも広島でもレトロな電車は多くあります。いずれも、イベント用に使えるものと思いますが、KUROほど外装や内装を意識して改装しているわけではありません。話題づくりも「生き残りの策」と割り切り、様々な話題を提供し、周辺住民にに愛着を持っていただくことも重要だと思います。「鉄道ファン」に喜ばれる企画だけではなく、地域住民こそお客さまですから、そこをターゲットに企画ができればよいともいます。
両備グループで、各地で鉄道再生に名乗り
岡山電気軌道といえば、最近では、名鉄岐阜市内線・美濃町線日立電鉄の再建にも名乗りを上げたと報じられたことがあります。
http://www.satokenichiro.com/gifukiji.html
http://blog.hitachi-net.jp/archives/cat_24974.html
グループを見渡してみると、歴史的には色々あったようですが、「両備グループ」の一角。両備バスや岡山電軌軌道を中心とした、交通グループで、観光関連事業がその次に続くようです。不動産などには余り手を出さず、堅実な経営体質の様子。ノウハウさえきちんとしていれば、名鉄岐阜市内線などは再建の余地があったと考えたのでしょう。
しなの鉄道の事例からわかるのは、経営者が「従来路線を変える気がなく」「やる気」もなく、従業員までもが「やる気」をなくせば、鉄道業とてもろいものということです。言い方は大変失礼ですが、名鉄の場合、従業員も名鉄の人ですから、岐阜市内線がなくなっても、仕事には困らない、経営者は黙っていてもお客さまが来る鉄道業で「できる限りの努力はしなかった」と言うことだったのではないでしょうか。
高松琴平電鉄も2005年で再生計画を終えます。こちらも現在、積極的に改革を進め、ICカードの導入や駅舎の改良などを進めました。乗客増、とまでは行っていないようですが、歯止めはかかりつつあるようです。今年度の成果もおそらく出ているでしょう。
http://www.kotoden.co.jp/publichtm/new/new074/kinkyo.htm
岡山電軌軌道は、先進的な経営姿勢を持つように見えますが、地域での競争が激しく(バス分野)、それゆえの連携不足は感じます。路線の伸延も図れれば、万全ではないでしょうか。