車掌と客室乗務員2

dechidon2005-01-06

鉄道会社の客室乗務員の役割は

  • 車内販売業務
  • 各種案内業務
  • 非常時の対応

車掌の役割は

  • 車両の運行に関する業務
  • 各種案内業務
  • 異常時の対応

実質、両者の違いは車掌が「ドア扱い」「改札業務(一部客室乗務員葉担当する)」を「主業務」とするのに対し、客室乗務員は「車内販売」を主業務とするところです。
これら役割の根本にあるのはどちらも「快適な旅のお手伝いをする」という精神です。
しかし、なかなかその精神にのっとって動いている担当者に出会えません。

<顧客接点を避けようとする意識がある>
長年の勤務の中では、お客様からのお褒めより苦情やご意見にさらされることのほうが多い。そのため、お客様との接点のを持つことを極力避けようとする。

<車掌の多くは最初の採用時に「接客サービス」を想定した採用をされていない>
接客や案内のための教育訓練をあまり受けていない。
そのような仕事をしたいと思っていない

<サービスのできる環境条件を整えられていない>

  • 24時間シフトの仕事では、十分な休息が取れない。社員の休憩所などが十分整備されていない。
  • 十分な車内業務を行うに足る人員が乗り込んでいない。
  • 乗務員のステータスを向上させる施策が打たれていない。

近鉄が車内販売をやめた動機のひとつが、「利益が出ない」ことでした。
販売主体であったとしても、優等列車の客室乗務員は「販売による利益」だけで評価するものではないと思うのです。彼等・彼女等を勤務に当たらせることによって、その列車の優位性向上をどう図るのかが課題ではないでしょうか。鉄道会社が負担すべき費用が本当はあるはずです。ステータスが上がりお客様の評価が高まれば、販売にも結びつくと思います。

現時点で一番問題なのは、「サービスのできる環境条件が整っていないこと」ではないかと思います。
小田急の新型特急では、車内でのサービスがかなり改善されると聞きます。新しい私鉄特急客室乗務員の姿を示していただきたいものです。